チョコレートの良し悪しの見分け方

1. 口溶けの良さ
チョコレートの主成分のカカオバターは人間の体温で溶けるので、他の油脂成分を混ぜていると溶ける温度が変わってくる。つまり口溶けが悪い。

2. 舌触りの良さ
製造過程でチョコレートを固める時の温度の下げ方(テンパリング)で、粒子(分子)が整然と並ぶと舌触りが良くなる。
逆に言うと、同じ材料でもテンパリング次第で出来栄えが大きく異なってくる。
バレンタインの手作りチョコが不味いのはこの大事な工程で、ただ冷まして固めただけだから。

3. あと口の良さ
食べた後に口の中に変な脂っぽさが残らずカカオの香ばしい香りだけが残るのが良いチョコレート。人間の舌は脂の味を敏感に感じ取れるから、カカオバターの質の違いも無意識に感じ取っている。
(カカオバターに限らず松坂牛や大間のマグロが人気なのは、脂の甘みが強いから人間の舌にとって美味いと感じやすいため)

世界的なショコラティエに日本人が多いのは和食や寿司で『引き算の料理』に慣れ親しんでいるから、項目3においてカカオバター本来の味を再現しているため。