11/20(火) 16:42配信
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植物原料30%の人工皮革開発、環境に配慮 東レ

 東レは20日、サトウキビから砂糖を作ったあとに残る糖蜜などの植物由来原料を約30%にした人工皮革を開発し、来年1月に発売すると発表した。従来品より、植物由来の材料比率を13%高めた。人工皮革は石油由来のポリエステルやポリウレタンを主原料としてきたが、化石燃料の使用を減らし、環境への配慮をPRする。

 国連が2015年に採択した「持続可能な開発目標」(SDGs)により、

環境や貧困など地球規模のさまざまな課題を解決する意識が高まり、環境負荷の大きい製品の使用を減らす動きが企業で活発化している。とりわけ、世界展開する自動車やファッション業界の関心は強く、東レも素材メーカーとして、環境負荷の小さい製品の開発に力を入れている。

 1月に発売する「ウルトラウエードBX」は、起毛したスエード調の人工皮革で、柔らかな風合いと耐久性が特徴。車のシートやドアなどの内装、インテリアなどの生活雑貨品への用途を想定している。

 石油由来の材料で製造した場合に比べて、10〜15%ほど販売価格が上昇するが、同社は環境意識の高まりを背景に需要は拡大すると見込む。売上高は平成31年度に5億円、35年度に30億円の販売を目指す。

 東レによると、2017年度のスエード調人工皮革の世界需要は、約2200〜2300万平方メートル。このうち約50%が東レグループが生産を手がけているという。