「逃げ得許さぬ」自己破産でも3195万円請求
2018年11月22日 13時09分
https://www.yomiuri.co.jp/national/20181122-OYT1T50059.html?from=ytop_main3

 神奈川県三浦市などが主催する「三浦国際市民マラソン」の事業費を巡る不正支出問題で、市は21日、大会実行委員会元事務局長の男性職員(54)を懲戒免職処分とした。吉田英男市長が記者会見で明らかにした。

 吉田市長によると、元事務局長は2009年1月から17年7月までの間、取引先のデザイン業の男性と共謀し、見積書を偽造したり、飲食費や会議費の虚偽領収書を作成したりして、実行委の口座から少なくとも約2883万円を引き出し、着服したとしている。
 問題が発覚した8月時点で裏金は700万〜800万円とされていたが、その後の調査で大幅に増えた。大半は使途不明だが、約100万円は元事務局長の口座に入金され、借金返済などに充てられたという。市は8月、元事務局長とデザイン業の男性を背任容疑で三崎署に刑事告発した。
 また、元事務局長は8月、横浜地裁横須賀支部に自己破産を申し立て、9月に破産手続き開始が決定されたが、市と同実行委はその後、計約3195万円の損害賠償請求権があると同支部に届け出た。自己破産しても免責されない請求権で、吉田市長は「逃げ得は許さない。強い姿勢で臨む」と話している。