市職員「手が回らない」…支払い遅延570件
2018年11月25日 19時06分



 神奈川県藤沢市は22日、子ども青少年部保育課で保育園の賃借料や建物修繕費の滞納、子育て給付課で支払いの遅れなどがあったとして、業務を担当した保育課主任2人と監督責任があった両課の上司6人を戒告、子ども青少年部長と保育課長を減給10%(1か月)の懲戒処分にしたと明らかにした。

 市によると、保育課の主任(35)は4〜8月、保育園2園の土地や建物の賃借料総額約1100万円を滞納。さらに別の主任(28)とともに、業者に支払うべき15園の修繕費約600万円を滞納した。2人は市の調査に対し「忙しくて手が回らなかった」などと話しているという。
 また、子ども青少年部子育て給付課の職員1人は5〜10月、特別児童扶養手当など計10人分の給付について、決定通知や支払いの遅れを生じさせた。遅れた給付は総額約128万円分で、市はこの職員については軽微な処分とした。
 市はこの問題などを受け、全庁で支払い遅延がないか調査。その結果、2018年度(9月末まで)の遅延は570件(約7006万円分)、17年度は564件(1億6216万円)あった。今後、チェック機能を強化し、指導を徹底する。