11/25(日) 22:10配信
京都新聞

 引きこもりの当事者や家族支援を続けてきた京都の三つのNPO法人が、それぞれの得意分野を生かしつつ多様なサポートを展開しようと、ネットワーク組織「ALKネット京都」を発足した。各団体が企画するイベントや事業に参加したり、運営に協力するなどしながら、当事者にとってより最適な支援につなぐ。

 京都市南区でフリースペースを運営する「京都ARU(アル)」、芸術や音楽活動を中心に活動する「若者と家族のライフプランを考える会」(LPW)=左京区=、学習支援を手掛ける「京都教育サポートセンター」(KSCE)=中京区=の3団体。

 引きこもり状態にある人の高年齢化が進み、また背景やきっかけが多様化するなか、1団体だけでの対応に困難を感じることも増えているという。3団体の代表は共通した問題意識を抱くとともに、さまざまな会合で顔を合わせる機会も多かったことから、「協力して何かできることがあるのでは」と今年9月に意気投合。各団体の頭文字「ALK」をとって名付けたネットワークを結成し、緩やかな連携を目指すことにした。

 互いに協力することで、当事者や支援者、家族が顔の見える関係を築きながら、引きこもりに悩む人の孤立化を防ぎたいと目指す。12日には、京都ARUが初めて企画した就労体験のためのカフェにLPWの河田桂子理事長が参加、ARUに関わる家族らと交流を深めた。

 12月にはLPWスタッフが京都ARUの事務所でライフプラン学習会を開く予定で、河田理事長は「それぞれの強みを生かすことで、利用者の利益につなげていけたら」と話している。問い合わせはLPW。

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181125-00000031-kyt-l26