東京都は29日、患者として受診した都立病院で他人の血液を自分の検体として提出し、病院業務に混乱を引き起こしたとして、病院経営本部の男性主事(44)を停職1カ月の懲戒処分にした。
都によると、主事は看護師で、「疲労回復のため服用したサプリメントの影響が検査結果に出て、予定している手術が受けられなくなるのは困ると思い、他人の血液を検体として出すことを思いついた」と説明しているという。

都によると、平成30年5月24日、主事は看護師として勤務したことのある都立病院を受診。
職員を装って採血室の担当者から検査に必要な道具を受け取った。

さらに「採血が苦手な後輩に練習をさせたい」として採血室を離れ、元同僚の血液を「研究のために使う」として自ら採血し、自分の検体と偽って提出した。
主事の行動に不信感を抱く職員はいなかったという。

検査の結果、過去の受診歴と血液型が違ったため、病院では患者誤認や取り違いが起きていないか確認する事態になったという。
主事は医療従事者の行動としてふさわしくないとして懲戒処分の対象となった。
主事は別の病院で看護師として勤務しているという。

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