■「魂の殺人」ともいわれる性暴力…「デートレイプドラッグ犯罪」

特集は、「魂の殺人」とも言われる性暴力についてです。みなさんは「デートレイプドラッグ」という言葉をご存知ですか。睡眠作用のある薬を悪用した性暴力が後を絶ちません。表面化されにくい卑劣な犯行に多くの被害者が泣き寝入りをしています。被害者が語るその実態とはー。
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■『記憶が飛ぶ…』デートレイプドラッグを使われた被害とは?

【被害にあった和葉さん(仮名)】

「本当に突然、意識が今までクリアだった意識がブツっと切れてしまう、ただその話をしたときに警察も弁護士さんも産婦人科の人もみんな『間違いない』と口をそろえて言ってたので、その利き方は間違いなくドラッグの類なんだろうな。」
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デートレイプドラッグとは…。性暴力を目的に使われる薬物を「デートレイプドラッグ」といい、主に睡眠薬などが使われます。
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犯罪の手口は、相手が見ていない隙に薬物を飲み物などに入れます。そして意識がなくなり抵抗できなくなった女性へ性的暴行を加えます。
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■信頼していた相手が…席を立った隙に薬物を

働きながら臨床心理を学び、悩んでいる人の力になりたいという夢を持っていた和葉さん。
ことし4月、デートレイプドラッグの被害に遭いました。北海道の飲食店で、知り合いの男と夕食を食べた後、バーで酒を飲んでいたときのことです。

【和葉さん(仮名)】
「1度だけお手洗いに席を立ったんですけど、それで戻ってきて残りのお酒を飲んでっていうあたりで、男が『じゃあそろそろお店を出ようか』っていうようなことを言ったので、じゃあこれで今日はお開きにしましょって話でお店を出たとこで、いきなりガクンと記憶が飛ぶような感じになってしまって、酔っているのともまた違う、ほんとに意識が突然ぷつんと切れるような感じで、引きずられていたような感覚はあるんですけどそこからはほんとに覚えてない」

「次に記憶があったのがもうホテルだったんですが、そこでもうあの行為に及んでる最中みたいなときにふと、記憶が戻ったというか」

男は、大学時代の友人の先輩で、臨床心理士の資格を持っていたので仕事の話を聞きながら食事をする相手でした。

【和葉さん(仮名)】
「ただやめてくれとは何度も言ったのは覚えているんですが、やめてくれなかったし、抵抗をちょっとしたんですが、おでこにはこぶができてしまって肘も青くなってしまって力づくで押さえつけられるっていうか、痕がつくくらいぎゅうっとつかまれて、逃げることもできなかったし…」

「勉強の話とか、将来の夢の話を本当に30分前まではしていたのにすごく信じられない思いでした」

■警察に相談するが…『逃げなかった』のは『合意』になる

被害から数日後、和葉さんはどう助けを求めたらいいのかもわからないまま警察に駆け込みました。被害にあったときの服を持って状況を説明しても、警察は真剣に取り合ってくれなかったと言います。

【和葉さん(仮名)】
「知り合いだっていうことが1点と、あと一緒にご飯に行くってことはもう、考え方によっては“合意”になってしまうっていうのと、行為の最中に男が少し眠ったシーンがあったんですけど、その時に本当に嫌なら逃げられるはずで、その時に『逃げなかった』ってことはやはりそれも“合意”になるし、ちょっとそれであなたが被害者になるっていうのは難しいってことを言われて」
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【和葉さん(仮名)】
「ただ飲み物を飲んでからの意識の失い方はお薬を使われた可能性が極めて高いっていうことは言われたんですが、なんせ1日、2日経ってたので、その(薬物が使われたかの)検査をしましょうっていうところまではいかなかったんですが…」
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■なぜ逃げなかった?…理解されにくい「薬の副作用」

それではなぜ、和葉さんの記憶ははっきりせず、その場から逃げられなかったのでしょうか。
デートレイプドラッグの被害者が誤解されてしまう、そこにこの犯行の怖さがあると専門家は指摘します。

以下見出しのみ 全文はソース先で

■困難な「薬物使用の証明」、証拠を残す方法は?
■癒えない「心と体の傷」は…日常生活までも変えた
■「毛髪鑑定」で、睡眠薬を飲まされた時期の特定を
■被害を埋もれさせないで…早く相談して証拠を残してほしい

11/30(金) 10:15
関西テレビ
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