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平成20 年度経済産業省委託事業 循環型水資源管理ビジネスの海外展開等に関する調査
報告書 平成21 年3 月 (株)三菱総合研究所

ヴェオリア・ウォーター、スエズ・エンバイロンメントの両社は、いずれも年間売上高が
100 億ドル超の巨大企業であり、水関連産業の中で圧倒的な規模を有する存在となって
いる。その圧倒的な地位を確立した要因として、技術面や経営面での特徴は認められず、
成功要因としては本来間接的なものである歴史的・政治的側面に大きな特徴が認められ
た。

A 国、国際機関との強固なつながりによるルールづくりへの関与
国際援助機関による資金により、開発途上国において民間事業者がプロジェクトを運営
するPPP(官民連携)の枠組みの推進については、両社と国や国際機関との間の強固な
つながりが大きな力を発揮している。

両社の役員には、元フランス国会議員や欧州議会議員が就任しており、
一般企業では考えられないような政府との強いつながりを有している。

また、国際機関との人事交流も頻繁に行われていることから、
両社の政策形成における影響力は、大きな優位性を有している。