11月30日に94歳で亡くなった第41代米大統領、ジョージ・H・W・ブッシュ氏の棺が3日、ワシントンの連邦議事堂に安置された。棺は、元大統領が息を引き取った地元テキサス州ヒューストンから大統領専用機でワシントンに運ばれた。その前には元大統領の介助犬が棺に寄り添って眠る写真を、報道担当が公表した。

ブッシュ元大統領の棺は礼砲21発に送られ、大統領専用機でワシントンに移送された。通常は「エアフォース・ワン」と呼ばれる専用機は、一時的に「特別空中作戦41」と名称を変更している。遺体には、息子のジョージ・W・ブッシュ第43代米大統領とローラ夫人が同行した。機内では、晩年のブッシュ氏を介助した雄犬「Sully(サリー)」がずっと付き添っていた。

3日午後に連邦議会に棺が到着すると、追悼式が行われた。

棺は5日の国葬まで、連邦議会の円形広間に安置される。遺体は地元テキサス州で、今年4月に亡くなったバーバラ夫人の横に埋葬される。棺がテキサス州へ戻る際にも、サリーが同行する予定。

一般市民は米東部時間3日午後7時半から5日の葬儀まで、棺にお別れを告げることができる。葬儀はワシントンの国立大聖堂で行われる。

1989年から1993年にかけて大統領を務めたブッシュ氏は、近年ではパーキンソン病の治療を受けていた。バーバラ夫人の死去から間もなく、血液の感染症で集中治療室に入院した。

ブッシュ氏を介助し続けたサリーが棺の隣で眠る2日の写真を、ブッシュ氏のジム・マグラス広報担当がツイートし、「任務完了」と書き添えた。

サリーは、2009年に旅客機をハドソン川に緊急着陸させて乗客乗員155人の命を救ったパイロット、「サリー」ことチェスリー・サレンバーガー氏にちなんで命名された。亡くなったブッシュ氏は第2次世界大戦中は海軍の戦闘機パイロットだった。

退役米兵に介助犬を提供する慈善団体「アメリカズ・ヴェット・ドッグス」が仲介して、元大統領にサリーを提供した。

2歳になる雄ラブラドールのサリーは今年から、車椅子を使うことの多いブッシュ氏の介助を担当していた。ブッシュ氏の公式ツイッターアカウントは今年6月、「家族の新しい一員を我が家に迎えられて、とても嬉しい。『サリー』 は美しい、そして素晴らしく訓練されたラブで、アメリカズ・ヴェット・ドッグスから来た。この国の退役兵に尽くしてくれる団体に、これ以上ないほど感謝している」とツイートしていた。

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