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文書にみずからサインか ゴーン前会長 再逮捕へ
2018年12月7日 18時03分ゴーン前会長 逮捕

日産自動車のカルロス・ゴーン前会長が逮捕された事件で、ゴーン前会長の退任後の報酬に関する日産内部の文書に前会長がみずからサインしていたことが関係者への取材でわかりました。東京地検特捜部は勾留期限の今月10日にもゴーン前会長らを起訴するとともに、直近の3年間の報酬も少なく記載していた疑いで、再逮捕するものとみられます。

日産自動車の会長だったカルロス・ゴーン容疑者(64)は、平成26年度までの5年間、有価証券報告書にみずからの報酬を少なく記載していたとして、先月19日、代表取締役だったグレッグ・ケリー容疑者(62)とともに金融商品取引法違反の疑いで逮捕されました。

東京地検特捜部はゴーン前会長が高額の報酬への批判を避けるため実際の報酬との差額を退任後に受け取ることにしていたとみて調べていますが、退任後の報酬に関する日産内部の文書が複数存在し、一部の文書にはゴーン前会長がみずからサインしていたことが関係者への取材でわかりました。

こうした文書は日産の財務部門には知らされない形で秘書室などで極秘に保管されていたということです。

特捜部は勾留期限の今月10日にもゴーン前会長とケリー前代表取締役を起訴するとともに、昨年度までの直近の3年間の報酬も少なく記載していた疑いで再逮捕するものとみられます。

また退任後の報酬については、西川廣人社長のサインがある別の文書もあったということです。特捜部は今後、法人としての日産も起訴するものとみられます。

関係者によりますと調べに対しゴーン前会長らは「退任後の報酬は正式には決まっていなかった」などと供述し、容疑を否認しているということです。

独房で読書して過ごす

関係者によりますと、ゴーン前会長とケリー前代表取締役は、逮捕された先月19日以降、ともに東京・葛飾区の東京拘置所に勾留され、広さ3畳ほどの独房で過ごしています。

ゴーン前会長らは、弁護士と大使館の関係者以外は接見が禁止されていて、家族も面会することはできませんが、関係者によりますと健康状態に問題は無く、取り調べと面会以外の時間は差し入れられた本や英語の新聞を読むなどして過ごしているということです。

ゴーン前会長は「うその自白をして自分の評判が下がることは耐えられない」と述べて、争う姿勢を崩さず、再逮捕の可能性があることを伝えられると、不満そうな表情を見せたということです。

中略

欧米メディア 日本の刑事手続き批判

日産自動車のゴーン前会長が逮捕された事件をめぐっては、欧米のメディアを中心に勾留期間や取り調べの状況など日本の刑事手続きを批判する論調が高まっています。
(リンク先に続きあり)