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トランプ大統領 仏テロ引き合いに「国境警備強化は必要」
2018年12月13日 4時59分トランプ大統領

アメリカのトランプ大統領は、メキシコとの国境に壁を建設すべきかをめぐって野党・民主党と対立する中、ツイッターで、フランス東部で起きたテロ事件を引き合いに出して、国境警備を強化する必要があると主張しました。

アメリカの連邦議会では、先月の中間選挙の結果、野党・民主党が下院で多数派を奪還し、トランプ政権は法案や予算の成立で民主党との協力が不可欠となっています。

このため、トランプ大統領は11日、民主党の幹部と会談し、不法移民対策としてメキシコとの国境に壁を建設するというみずからの公約に予算をつけることを認めるよう要請しましたが、民主党側は「壁は必要ない」と反発し、激しい口論となりました。

これを受けて、トランプ大統領は12日、ツイッターに「フランスでまた非常に悪いテロが起きた。われわれはさらに国境を強化するだろう」と書き込み、フランス東部のストラスブールで男が銃を乱射したテロ事件を引き合いに出して、国境警備を強化する必要があると改めて主張しました。

そのうえで、11日に激しい口論を繰り広げた民主党下院トップのペロシ院内総務と上院トップのシューマー院内総務を名指しして、壁の建設に協力するよう迫りました。

トランプ大統領は先に、フランスで燃料税引き上げへの反発から大規模なデモが起きていることを引き合いに、地球温暖化対策のパリ協定からの離脱表明を正当化していて、今後も外国で起きた問題をみずからの主張に利用する言動が続くという見方が広がっています。