https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-46550328

【解説】 英保守党の中で戦争勃発 メイ首相の命運は?
2018年12月13日

ローラ・クンスバーグ政治編集長

テリーザ・メイ氏は欧州連合(EU)離脱協定について各国首脳と協議するため、ブリュッセルに向かう。まだイギリスの首相として、まだ正式な指導者として。

メイ首相は12日夜、保守党の党首信任投票で同党下院議員317人のうち過半数の200人から信任投票を得て、党首および首相に留任することになった。

ある英閣僚がこの日、メイ氏に対する一連の不信任の動きは「無益だった」と私に言った。何も変わらなかったと言いたかったのだろう。しかし実を言えば、変化はあったのだ。

メイ首相が過半数の信任を得たため、怒るブレグジット(英国のEU離脱)推進派たちは向こう1年は、彼女を同じ手法では追い出せない。メイ氏は一時的に、自ら率いる保守党そのものから辞任を要求される危険は、脱した。

首相の支持者たちは、昨晩の信任投票の結果は「良い結果」だったと主張している。その人たちにとっては、党内からは当面挑戦されないというそれだけでも、ホッと一息つける成果だ。しかしながら、首相は今のところ、英下院を通過させられる離脱協定を持ち合わせていない。その非情な現実からは、まったく逃れられていない。

12日にメイ首相を追い出そうとしていた人たちは、まったく諦めないはずだ。EUと英政府が妥協点に至り、修正された離脱協定が下院採決にかけられたとき、反首相勢力がどう抵抗するかは見物だ。

現時点では、不信任票を投じた与党議員たちがメイ首相を支持することはありえない。そのうちの何人かはもしかしたら、下院で野党が首相不信任決議案を出した際には、造反という最終手段に出るつもりかもしれない。
(リンク先に続きあり)

(英語記事 Tories at war over Brexit)