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すると突然、まばゆいばかりのスポットライトが飛び出したばあさんを映し出す
「JI-I-SA-Nは」「どこだ!」ステージにばあさんの声が響く
詰め掛けたオーディエンスはばあさんの久々のステージに期待で爆発しそうだ
今晩も伝説のリリックが聴ける。ストリート生まれヒップホップ育ち。本物のラップが聴けるのだ
キャップを斜めに被りオーバーサイズのTシャツをきたじいさんが
ターンテーブルをいじりながら目でばあさんに合図する


重たいサウンドががスピーカーから響く。ショウの始まりだ


「 ここでTOUJO! わしがONRYO! 鬼のGYOUSO! ばあさんSANJYO !
違法なMAISO! じいさん TOUSO! 壁からわしが呼ぶGENCHO!


(ドゥ〜ン ドゥンドゥンドゥ〜ン キュワキャキャキャッキャキュワキャ!)


年金減少! 医療費上昇! ボケてて大変! 食事の時間!
冷たい世間を生き抜き! パークゴルフで息抜き!
どこだJI-I-SA-N老人MONDAI! そんな毎日リアルなSONZAI!
SAY HO!(HO!) SAY HO HO HO HO!」


じいさんのプレイも好調。オーディエンスの熱狂はこわいくらいだ。
まだ俺らの時代は始まったばかり、そんなメッセージを乗せた
リリックがマシンガンのようにばあさんの口から飛び出していく。
本物のヒップホップ、それがここにあるのだ