ソウル苧洞(チョドン)で33平方メートル規模のコンビニエンスストアを7年前から経営しているキム・ヒスさん(47)は平日に13時間も勤務する。年初に最低賃金が上がった後、人件費を減らすために3交代勤務を2交代に変更した。キムさんが店にいない間はアルバイトの学生が11時間ほど勤務している。キムさんは「付近にホテルができたので売上増加を期待したが、観光客も増えなかった」とし「小さい店なのでまだ維持しているが、周辺の規模が大きいコンビニの中には廃業したところもある」と伝えた。

庶民経済の核心である自営業者がため息をついている。統計庁によると、自営業者が大半の「非賃金勤労者」は今年8月に682万2000人となり、前年に比べて3万6000人減少した。特に景気に敏感な卸小売業従事者は1年前に比べて3.6%減の143万4000人と、関連統計の作成が始まった2013年以降最も大幅に減った。就業者全体のうち非賃金勤労者の比率は2008年の31.8%から今年は25.5%まで落ちた。

ビン・ヒョンジュン統計庁雇用統計課長は「自営業者数が減少したのは、景気が悪化して消費心理が冷え込んだ影響を受けたため」とし「卸小売業中心に限界にあった自営業者の廃業が増えたと分析される」と説明した。

特に相対的に「安全地帯」と評価されてきたエンジェル・イン・アス、VIPS、自然別曲、オルバンなど大企業ブランドの外食フランチャイズも廃業する店舗が増えている。零細自営業者に続いてこうした店舗までが厳しい状況を迎え、小商工人連合会は今年廃業する自営業者が過去初めて100万人を超えると予想している。

廃業者数は2015年(79万50人)から増え始め、昨年は90万8076人にのぼった。これを受け、開業に対する廃業数を表す自営業廃業率は2016年の77.8%から今年は90%に迫る見込みだ。10人が店舗をオープンする間に9人が閉鎖しているということだ。

自営業者が事業を整理しているのは収益が減っているからだ。ウリィ金融経営研究所が最近、ウリィカード加盟222万店のカード決済実績を分析した結果によると、自営業が集中した業種の今年1−9月の個別店舗あたりの売上高は前年同期比0.1%減少した。売上高が減少したのは過去5年間で初めてだ。文化・趣味(−4.8%)、個人サービス(−4.7%)、レジャー(−3.0%)、教育(−1.9%)、宿泊(−1.3%)など多くの業種がマイナス成長だった。全体の売上高増加率も2014−17年は平均10.1%だったが、今年は2%に下落した。

休・廃業加盟店数も2014−17年は年間60万件台序盤だったが、今年は9月現在すでに66万件を超えている。研究所は年間では80万件を上回ると推算した。小商工人市場振興公団の分析も似ている。自営業者の月平均売上高は2016年下半期に3870万ウォンだったが、今年上半期には3372万ウォン(約337万円)に減少した。

ウリィ金融経営研究所のキム・スジン首席研究員は「決済手段のうちクレジットカード比率が増えている点を勘案すると、実際の自営業者の売上不振はさらに深刻とみられる」とし「自営業者の平均所得は200万ウォン台序盤の低い水準だが、売上減少、人件費など費用増加で所得がさらに減り、休・廃業が増加したと推定される」と述べた。続いて「急激な最低賃金引き上げの影響が累積する来年は休・廃業数がさらに増える危険がある」と診断した。

自営業者の負担を重くするのは最低賃金だけでない。韓国銀行(韓銀)によると、今年4−6月期末基準で自営業への貸出は590兆7000億ウォンと、6カ月間に41兆5000億ウォンも増えた。家計負債増加率が鈍化する中でも自営業者への貸出は急速に増えているのだ。

特に金融機関別には自営業貸出増加率が銀行は10.8%である半面、相互金融45.7%、貯蓄銀行41.3%、与信専門金融機関15.9%など「第2金融圏」が相対的に高い。第2金融圏の金利は銀行より高いという点を勘案すると、自営業者はさらに危険な状況に露出しているということだ。

チェ・スンジェ小商工人連合会長は「最近の金利引き上げで最も脆弱な階層の零細・自営業者が最も大きな打撃を受けることになるだろう」と説明した。

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