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日本人を操る第6の方法・リップサービスでおだてる
(「リップサービス・メロメロ・有頂天」という「ウブの方程式」)

わが国では「ブタもおだてりゃ木に登る」という格言にもあるとおり、人をほめちぎる
リップサービスには裏があるので気をつけよう、という警戒心は誰もが持っている。
ところが、この警戒心がほとんど融解する条件があるのである。
その条件とは外国人、とくに欧米の白人にほめられることである。
 
正直な話、すべての日本人はその歴史的条件から欧米白人に対する根深い劣等感がある。
抜き難いコンプレックスがあるのである。
だから、欧米白人に「リップサービス」されるとすぐ舞い上がってしまうのだ。
これは庶民から知識人まで同じである。
否むしろ、知識人のほうが欧米文化を必死で学んでいるだけにいっそう根深いものがある。
このことは素直に認めるにはあまりに不快なことだが、下手に言い訳してごまかすよりも、
己の劣等感に深く向き合い自覚するほうが克服への一歩を踏み出せるのである。

わが国の高級官僚や政治学者、文化人といった欧米への留学経験のあるインテリ層が
帰国後に文芸評論家の江藤氏のように反米ナショナリズムの方向に流れてしまうか、
「ミスター円」と持ち上げられた榊原英資元財務審議官のように事実上アメリカの代弁者と
なってしまう、といった二極化を引き起こすのは欧米コンプレックスのなせる技である。