北九州市が昨年12月に差し押さえた特定危険指定暴力団工藤会の本部事務所(北九州市小倉北区)について、工藤会側が固定資産税の滞納分を支払い、差し押さえが解除されたうえで、売却する意向を同市に伝えていたことが関係者への取材で分かった。
市は9日、福岡県警とともに工藤会側と交渉を始めたことを明らかにした。

 交渉は今年に入って始まり、関係者によると、工藤会の代理人弁護士は、差し押さえが解除された後に売却する方針を伝え、市を売却先の候補に挙げた。
本部事務所の売却は、所得税法違反で実刑判決を受けて控訴中の工藤会トップ・野村悟被告(72)の意向だという。

 市は昨年12月、工藤会側の固定資産税の滞納により、本部事務所を差し押さえた。その後、本部事務所の撤去に向け、副市長をトップとするプロジェクトチームを設置。
北橋健治市長は9日の定例記者会見で、「事務所は象徴的な存在。撤去に向けて最善を尽くしたい」と語った。

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工藤会、本部を売却意向…滞納の税支払い後
2019年1月10日 08時20分
https://www.yomiuri.co.jp/national/20190110-OYT1T50025.html