アイリスオーヤマ(仙台市)は10日、2018年12月期の業績を発表した。本体とグループ会社を合わせたグループ売上高は前の期比13%増の4750億円で過去最高だった。家電や発光ダイオード(LED)照明など法人向け事業の売り上げが全体をけん引した。19年12月期は前期比18%増の5600億円を目指す。

アイリスオーヤマ単体の18年12月期の売上高は前の期比9%増の1550億円だった。国内では猛暑の影響でエアコンの売り上げが伸びるなど、家電販売が全体の売り上げ増に寄与した。海外での家電販売も18年から本格的に開始しており、サーキュレーターや布団乾燥機などが好調だった。家電事業の売上高は23%増の810億円。単体売上高の52%を占め、初めて半分を上回った。

家電が売れた一方で日用品類は伸び悩み、グループ全体の売上高は計画の5000億円に届かなかった。グループの経常利益は1%減の270億円だった。新工場設立や拡張といった相次ぐ設備投資による減価償却費などが影響した。

19年12月期のグループ売上高は前期比18%増の5600億円を見込む。国内で堅調な家電事業や法人向け事業の成長に加え、海外での家電販売を軌道に乗せる。

同日仙台市内で開いた賀詞交換会で同社の大山晃弘社長は「18年は収益面で苦戦し(社長就任して)1年目としては非常に悔しい年だった。19年は総合家電メーカーの礎を作る。アジアなどでも独自の『なるほど家電』を売り込みたい」と話し、家電事業強化や海外攻勢に意欲を見せた。

2019/1/10 16:30
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO39862550Q9A110C1L01000/