>>940続き
ある外務省高官は非公式な会談で、文政権は北との統一という自らの夢を追っており、
それが実現すれば中国の支配下における統一朝鮮が日本に対抗してくるだろうと
の見方を示した。こうした悲観的な展望は、日本では今に始まったことではないが、
それらが信ぴょう性を帯びてきている。

文大統領や、今回の件に関する文大統領の責任については、懸念を共有する者たちが
アメリカの関係筋の中にはいる。「韓国政府は日本政府の懸念を真剣に受け取っていない
のではないかと感じる」と両国と長く関わってきたある元アメリカ国務省高官は話す。

「韓国政府は、日本を朝鮮半島で重要な役割を果たす国とは見ておらず、衝突のおそれを回避するために自分たちの政策を調整する必要はないと考えている。しかしそれは大きな誤りだ」(前述の元国務省高官)

アメリカ人にとって歴史問題は二の次であり、日本、韓国、アメリカの
3国間安全保障協定が脆弱化することによる関係性悪化の影響のほうが重大だ。
韓国の防衛は、朝鮮半島にいるアメリカ軍と日本に拠点を置くアメリカ軍の
統合にかかっており、実際には韓国が攻撃されたときには対処する
日本の軍事力の協力にもかかっている。