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加計問題で追及の柳瀬氏、シャープ・東芝出資会社役員に
西山明宏
2019年1月11日19時2分

 学校法人「加計学園」の愛媛県今治市への獣医学部新設問題で国会の追及を受けた柳瀬唯夫・元首相秘書官(57)=昨年7月に経済産業省を退官=が、電機大手のシャープと東芝が出資するパソコン製造販売会社の非常勤取締役に就任したことが分かった。

 柳瀬氏は昨年12月1日、シャープが買収した東芝のパソコン事業会社「東芝クライアントソリューション」(現ダイナブック)の非常勤取締役に就任。ダイナブックはシャープが株式の約80%、東芝が約20%を持つ。就任の経緯について、ダイナブックは「お答えしていない」としている。

 柳瀬氏をめぐっては、安倍晋三首相の秘書官だった2015年4月に愛媛県職員らと首相官邸で面会した際、「本件は、首相案件」と発言したと記録された愛媛県の文書が見つかった。昨年5月、国会に参考人招致された柳瀬氏は学園関係者との面会を認める一方、安倍首相への報告は否定。7月に経産省ナンバー2の経済産業審議官を最後に退官した。(西山明宏)