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安倍首相、合意なしブレグジットの回避を「世界が期待」
2019年01月11日

日本の安倍晋三首相は10日午後、ロンドンでテリーザ・メイ英首相と会談した後、イギリスの欧州連合(EU)離脱について、合意なし離脱の回避を「世界が期待している」と共同記者会見で述べた。

メイ首相がEUとまとめたイギリスのEU離脱(ブレグジット)協定は、実施には英議会の承認が必要。いったん延期された下院採決は15日に行われる予定だが、与野党内の反対は根強く、否決の見通しが高まっている。

安倍首相はダウニング街の英首相官邸でメイ氏と会談した後、共同記者会見に臨み、メイ首相の離脱協定を「日本は全面的に支持する」と明言した。メイ氏の協定はイギリスに投資する企業に法的安定を確保するものだと評価し、それだけに「『合意なき離脱』は回避して欲しいと世界が期待している」と強調した。

両首相は、ブレグジット後には現在の日本とEUの通商協定をもとに、日英間であらためて「野心的な2国間協定」を実現すると共に約束。安倍氏は、強力な日英関係を発展させ、対英投資を促進し、共に経済成長を実現していく強い意向を示した。
メイ首相は、EU離脱が各国との関係を強化する「またとない機会」になると述べ、下院議員にはあらためて15日の採決で離脱協定を支持するよう呼びかけた。

「合意なし(ブレグジット)を避けるには、合意を結び、それを承認するしかない。そしてその合意とは、目の前にある協定のことだ。EUはこの協定しか認めないと態度を明確にしている」とメイ氏は述べ、ブレグジット後は「欧州連合とイギリスの間の、今まで以上に野心的な貿易協定が可能になる」ほか、「日本などの世界各国と、我々は独自に良い貿易協定を結べるようになる」と、離脱の意義を強調した。
(リンク先に続きあり)

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