母がプラットフォームに行ったがヒデヨは来ない。
コウはゴミ置き場から食べ物を拾ってきた。
ザックを盗まれそうになったが、「泥棒!」と叫び撃退。
米兵がソウル駅に来た。秋になった。荷物を持って河へ行き体を洗う。
河で髪を剃って、男にみえるようにする。胸もしばる。
コウ「ソウルにいる5週間の間に数人の朝鮮人が少女を藪に引きずって行って強姦したのを見た。
少女は日本語で助けを呼んでいた」
母は駅長に釜山行の列車の状況を聞く。明日の最終貨物便で釜山へ向かう事を母が決めた。

トイレに行った。ドアがなく、母とコウに見られないようにしてもらう。
若い女の人がトイレからでていったら悲鳴。若い女が男四人に襲われていた。
私は何もできなかった。

独立式典。酒に酔った朝鮮人がコウに「男か女か?」聞いてきた。コウは男と答える。
「女に見える」と胸に手を入れて調べられた。(こんなこともあろうかと胸を事前に縛っていた)
「平らだ、少年は面白くない」と酔った朝鮮人男は去った。
朝鮮人男のグループが他で女を捜しまわり、見つけると引きずり出してゆく。
女の悲鳴がこだまする。母とコウはその夜眠れなかった。翌朝、母とコウの目は充血していた。

向こうに線路が見える。線路を歩く避難民たちが見える。
寂しかったので嬉しく、追いつこうと早く歩く。機関銃の発砲音。崖に戻る。
朝鮮語で「みんだ死んだ」と聞こえる。
朝鮮人兵士が、死んだ避難民の身ぐるみを剥ぐ。金歯まで抜く、貯金通帳も盗む。
隠れる場所もないので松の木に登る。朝鮮人兵士4人が崖を上ってきた。
4人が分け前を話し合っている。分け前でもめて、ボスが部下を射殺。
ボスが歩いて去っていく。部下2人も暫く後、去っていく。ヒデヨはやっと木から下りる。

(以上英語版『竹林はるか遠く』和訳より一部抜粋、和訳者「ヨーコ物語(竹の森遠く)概要1〜12」を文字起こし様)