陶生病院汚職 被告の意思に懲役2年求刑 名古屋地裁
毎日新聞 2019年2月5日 21時51分(最終更新 2月5日 21時51分)
https://mainichi.jp/articles/20190205/k00/00m/040/262000c

 新薬などの臨床試験(治験)の補助事業者選定を巡る贈収賄事件で、第三者供賄罪に問われた公立陶生(とうせい)病院(愛知県瀬戸市)医師、谷口博之被告(64)に対し、検察側は5日、名古屋地裁(神田大助裁判長)の公判で懲役2年を求刑した。
贈賄罪に問われた治験補助会社「ASOCIA(アソシア)」元実質経営者、小曽根秀明被告(55)には懲役1年を求刑した。

 起訴状によると、谷口被告は治験補助業務の発注先をアソシアに切り替えて継続する見返りとして、小曽根被告に2015年3〜9月、アソシアでの勤務実態がない義理の娘の口座に給与名目で計約94万円を振り込ませたとされる。
両被告の弁護側は、谷口被告は職務権限を行使しておらず、両被告とも賄賂の認識はなかったとして無罪を主張している。

 検察側は論告で、双方の利益を実現するための行為だったのに、両被告とも反省がみられないと主張した。【野村阿悠子】