『リンドバーク第二次大戦日記』(角川ソフィア文庫/(charles Lindbergh米国会議員元pilot)

■1941年■
09/17「独逸側レニングラード正面で18個師団の赤軍を潰走させたと主張」
   「海軍当局の発表によれば、1940年7月1日以降2831隻の艦艇製造が発注されているという」

10/13「独逸軍モスクワに迫る」

10/17「ソビエト政府はモスクワを脱出した、と伝えられる。日本では近衛内閣が総辞職」

11/27「日本、インドシナに軍隊を増派する」

11/29「対日関係、重大局面に達す。両国の新聞とも戦争を論ず。」

12/01「日米関係益々重大化す。ルーズベルト、休暇を打ち切ってワシントンに帰る」

12/07「ラジオ放送によれば日本がフィリピンを攻撃、真珠湾が爆撃されたという!フィリピンに
    対する攻撃は予想されたがこれほど早い時期に行われるとは思いもよらず真珠湾に至っては!
    日本軍はどのように接近したのか。我が海軍はいずこにありや。あるいはほんの数機による
    ヒットエンドランの空襲に過ぎないものをラジオの解説者が誇張しているのか。」

12/08「彼我の損害はどの位なのだろうか?日本の奇襲攻撃は別に驚くには当たらぬ。我々は
    何週間にわたり彼らを戦争に駆り立てていたのだから。ラジオ放送によればハワイ攻撃は
    激烈を極めたものだったという。日本軍に真珠湾をわけもなく攻撃し、やすやすと脱出できる
    と思わせたほど我々は多くの軍用機を大西洋に廻してしまったのか」

   「我々は攻撃にでなければならない。おそらく史上もっとも血なまぐさいものになるだろう。
    だが我々は何を得るために戦うのか?民主主義と自由のため?どちらも米国ですら実現
    されておらぬし戦争に深く介入すればますますそれから遠ざかることになる。
    この戦争はいつ収まるのか?この冬の間に終わるのか50年かかるのか?全く分からない」
  
12/12「合衆国は独逸伊太利亜に宣戦布告。母国が戦争になった以上それに貢献したい。しかし
    ルーズベルト大統領のことを考えると別の反応がおきる。猫の目のように変わるルーズベルトの
    発言を信じるものは一人もいないだろう」