赤ちゃんの紙おむつや粉ミルクなど育児用品を買うのに使える愛川町の「育児用品購入助成券」が好評だ。1歳未満の子どもを養育する家庭で「町税に未納がないこと」などの条件に当てはまれば、1枚3500円の券が12枚つづりになった計4万2千円分の助成券がもらえ、町内のドラッグストア6店で使える。条件を満たす家庭のほとんどが申請するといい、2017年度は前年度より29件多い247件を交付した。助成券方式は県内の市町村でも珍しいという。

 町が16年度からスタートした。初年度は218件交付し、約513万円分が使用された。17年度には247件交付で、使用金額は約1033万円分に伸びた。

 町子育て支援課によると、県内の他の市町村では育児用品そのものを渡したり、購入した際の領収書で助成金を交付するなどの方式があるが、同町では「助成券方式の方が、家庭ごとに使いたいときに必要な育児用品を買いやすい」と考えたという。自己資金で購入後に助成金を申請するといった手間がかからないこともメリットの一つ。

 出生に関する手続きの際に案内をしたり、町ホームページや町が作成している移住定住促進サイト「ポケットに愛川」、移住定住促進のパンフレットなどでPRしている。

 昨年12月に町が開いた「子育て中の親と町長との懇談会」でも参加者の母親から「他の市町村にはないサービスでありがたい」など評価する声が上がっていたという。町では今後、「助成券の利便性を向上させることも視野に入れ、対象年齢や助成額の拡大も検討していく」としている。
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