トヨタ自動車は6日、2019年3月期のグループ全体の世界販売台数(ダイハツ工業と日野自動車を含む)が上振れし、1055万台になる見通しだと発表した。欧州で好調なハイブリッド車(HV)がけん引するほか、国内でも軽自動車「タント」などを中心にダイハツ車が堅調に推移。新車市場の減速が指摘される中国でも、新型車を中心に好調な販売を維持する見通し。

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同日、18年4〜12月期決算の発表とともに、19年3月期のグループ全体の世界販売台数を上方修正した。11月時点の予測を5万台上回る1055万台を見込む。過去最高の販売台数を更新する見通し。

■ダイハツも前回予測から上積み

欧州の新車販売台数は11月に公表した予測を2万台上回る見込み。小型車「ヤリス」や多目的スポーツ車(SUV)「C―HR」などでHV仕様車を中心に販売が伸びる見通し。足元でもディーゼル車からの移行需要などもあり、HVの販売が好調。18年の新車販売に占めるHV比率は約5割に達した。

ダイハツの販売台数も前回の予測から上積みした。国内で「タント」や軽自動車「ムーヴキャンバス」に加え、軽商用車「ハイゼット」などの売れ行きが従来予測を上回っているという。

18年に新車販売台数が28年ぶりに前年を下回った中国市場でも、11月時点の販売見通しを維持した。1月以降も主力セダンの「カローラ」や「レビン」、SUV「C―HR」「イゾア」を中心に堅調に推移するとみる。

19年の中国新車市場についてトヨタは2810万台と予想。18年からの伸びは2万台にとどまる。減速が懸念されるが、6日の記者会見で白柳正義執行役員は「(上級セダンの)アバロンやカローラ、レビンの新型車で160万台という高い目標を掲げる」と語った。

■国内生産300万台維持を改めて強調

19年3月期の国内生産台数の見通しは320万台に据え置いた。トヨタは国内生産300万台の維持を掲げている。友山茂樹副社長は記者会見で「仕入れ先も含め、競争力のある技術開発や人材育成のために最低限必要な台数だ」と改めて維持する考えを示した。

少子高齢化や車の利用形態の変化で、国内の新車市場は縮小している。トヨタ内部の試算には、同社の国内販売台数が25年に120万台まで落ち込むという厳しい予測もある。販売が減少すれば国内の生産拠点の維持は厳しさを増すが、友山副社長は「トヨタの母国日本のため、何としてでも守っていきたい」と強調した。

2019/2/6 21:32
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40976130W9A200C1L91000/
https://www.nikkei.com/news/image-article/?R_FLG=0&;ad=DSXMZO4097611006022019L91001&dc=1&ng=DGXMZO40976130W9A200C1L91000&z=20190206

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