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ミンダナオ島の和平を積極支援 日比外相会談
2019年2月10日 15時20分

フィリピンを訪問している河野外務大臣は、ロクシン外相と会談し、南部のミンダナオ島などでの和平プロセスを後押しするため、武装解除や地域の経済復興に向けて積極的に支援していく考えを表明しました。

40年以上にわたって分離独立を求めるイスラム武装勢力と政府軍による戦闘が続いていたミンダナオ島などでは、5年前、和平が実現し、イスラム系住民による自治政府が発足することになっていますが、先月には、爆弾テロで20人以上が犠牲になるなど、不安定な治安情勢が続いています。

こうした中、河野外務大臣は、ミンダナオ島にあるダバオを訪問し、ロクシン外相と会談しました。この中で、河野大臣は、武装解除や元兵士の職業訓練などを支援することや、生活環境の向上に向け、道路整備に200億円余りの円借款を行うことを表明しました。また、両外相は、南シナ海への海洋進出を強める中国を念頭に、一方的な現状変更の試みに強く反対するとともに、海洋安全保障の分野で協力を進めていくことで一致しました。

このあと行われた共同記者発表で、河野大臣は、「日本はミンダナオ和平を10年以上にわたり支援してきており、今後は、地域住民の雇用促進や暮らしの向上など、平和の定着と安定化につながる支援をしていきたい」と述べました。