心に傷を負った少女たち

捜査関係者によると、伊佐川被告が少女を物色するのに使っていたのは、スマホの着せ替えアプリ。
キャラクターに自分の好きな服装をさせることができ、利用者同士で会話をしたり、アイテムを贈り合うことも可能だ。

伊佐川被告は以前、出会い系アプリを利用していたが、年齢制限があり子供が登録できないのを理由に、年齢制限のない着せ替えアプリに目をつけたという。
大学生や20代を装い、「ゲームの話をしたり、アニメの話をしたり、相手によって話を変えていた」という。
少女の話に親身になる振りをして「かわいいね」「ぜひ会いたい」と伝え、少女の心に入り込んでいった。

伊佐川被告は府警に、「普段誰にも言えない悩みを抱えているような子もおり、親身になって相談に乗ってあげることで、なくてはならない存在になることができる。
女の子たちは、見捨てられたくない一心からどんな要求にも応えてくれるようになる」などと取り入る手口を供述したという。

被害に遭った少女らは捜査員に「記憶から早く消したい」「動画が拡散したらショックで考えるだけで吐き気がする」などと話し、
精神的なショックから専門家のカウンセリングを受けている少女もいるという。

捜査関係者は「知識がない子供につけ込み、だまして誘い出している。少女らの心の傷は深く、本当に許せない事件だ。
子供たちもネットで知り合った人と安易に会ったりしないでほしい」と憤った。