『第二次大戦回顧録』(中公文庫/チャーチル元首相(Winston Churchill))

■米は、日英同盟の継続は英米関係の障害になると告げた。このため消滅さざるを得なかった。
 この同盟廃棄は日本に深刻な印象を与え、西欧世界のアジア国排斥とみなされた。
 かくして戦争再開の道を開く条件が急速に作られた。

■1914年以降日本の人口は5千万から7千万に膨張した。生活費は絶えず暴騰し
 原料と海外市場を求める要求は切実だった。支那は重要な市場であり、かつ
 石炭と鉄の供給源だった。

■英は日本と敵対関係にはいることを好まなかった。むしろ極東に権益を多く持っていたので
 その立場が悪くなったことに対して一部では日英同盟喪失に後悔の念を抱くものもあった。

■そんな時日本軍が真珠湾を攻撃した。真珠湾の北440kmより360機の爆撃機が殺到し
 大被害を出した。

■我が軍連戦連敗で印度では不穏な空気となった。ボーズ率いる一団は日本軍の勝利を希望していた。
 ガンジー派は中立政策をとった。

■ガタルカナル戦は激闘が続き日本軍は撤退した。米側は空母2巡洋艦7駆逐艦14が撃沈、
 日本側は空母1戦艦2巡洋艦4駆逐艦11隻。苦しい戦いを制して、以降日本軍は敗勢に向かった