いじめ事案9000件をAIで分析 早期対応に活用 滋賀 大津
2019年2月13日 13時46分 NHK
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190213/k10011813281000.html

大津市は過去のいじめの事案およそ9000件をAI=人工知能で分析して傾向を把握し、早期に対応する取り組みを始めることになりました。市によりますと、いじめをAIで分析する取り組みは全国でも初めてだということです。

大津市では平成23年にいじめを受けていた中学2年生の男子生徒が自殺したのを受けて、6年前から市内の小中学校で起きたいじめやその疑いがある事案を報告書にまとめています。

今年度中におよそ9000件に達する見通しで、市はこのすべてのデータをAI=人工知能で分析し、いじめ対策に活用することにしました。

具体的にはいじめの発生場所や時間帯、学年や性別、いじめの内容、教員の対応などのデータをAIで分析し、専門家の意見を加味することで、解決した事案や深刻化した事案の傾向を把握し、有効な対応方法を導き出せるということです。

大津市では年内に結果を取りまとめるとともに、事案の概要をデータベース化して教員に参考にしてもらい、事案が深刻化しないように早期に対応に当たるとしています。

市によりますと、いじめをAIで分析する取り組みは全国でも初めてだということで、
越直美市長は「AIでいじめへの対応方法を示すことで、教員の経験の差に関係なく、いじめを早期に発見し、有効な対応につなげるようにしてほしい」と話しています。