市街地へのイノシシの出没や人への襲撃が続いているとして、福岡市は被害対策に特化した特命の担当課長を4月1日付で新設すると明らかにした。課長を含めた3人態勢で、生息調査や集中的な捕獲を実施する。

市農業振興課によると、イノシシが住宅の庭やごみ置き場を荒らすなどの「物的被害」は2015年度の34件から減少傾向にあるが、人に衝突するといった「人的被害」はほぼ毎年起きている。昨年10月には西区のJR筑肥線今宿駅前で、イノシシに突進された男性が負傷した。

新設する課は離島や山間部での生息調査を踏まえ、箱わなを設置。猟友会などの協力を得て捕獲する。農家などに配る啓発チラシで、出荷しない果物は放置せず、耕作放棄地を減らすよう呼び掛ける。〔共同〕

2019/2/14 9:01
日本経済新聞
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41245810U9A210C1000000/