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頭打ちの「春節商戦」大手デパート あの手この手でてこ入れ
2019年2月17日 18時16分

デパートの売り上げを底上げしてきた中国人旅行者向けの「春節商戦」ですが、ことしはその勢いにかげりも見え始めました。これを受けて大手デパートでは、日本ならではの「おもてなし」の強化など対策に乗り出しました

三越伊勢丹では、中国の旧正月、春節に合わせた今月上旬の期間中、外国人旅行者向けの売り上げが、去年の同じ時期より約4%減りました。

宝飾品など比較的高額な商品の売り上げが伸び悩んだということで、このデパートでは、中国経済の減速も背景にあるとみています。

その一方で、中国語を話せるスタッフを増やすなど、接客の向上に努めた店舗では、売り上げがアップしたということで、中国人客を対象としたきめ細かな接客サービスを強化することにしています。

三越伊勢丹の販売戦略部の堀井大輔さんは「買い物を単なる消費ではなく、体験型の『コト消費』として楽しむ中国人の客が増えている。丁寧な接客を通じて、私たちのファンを増やしたい」と話していました。

また、松屋銀座でも、春節期間中の外国人旅行者向けの売り上げが、ほぼ横ばいとなりました。このため、中国だけでなく、インドネシアやタイからの客をさらに呼び込もうと、現地の金融機関と連携して専用の割引クーポンなどを用意しました。

インバウンド消費の中心だった中国人客の消費が鈍るのではないかという警戒感が強まる中、各社はそれぞれ対策に乗り出しています。