ニートや引篭もりは、なぜ最近はやりの「ネットウヨク」に走りがちなのか?

第一に、右寄りの言動により、自分を強く見せることができるからだ。

ニート・引篭もりは、自分の弱さゆえに無職や引篭もりになったと周囲から
見られがちだ。だが、日の丸・君が代を賛美し右寄りの言動をとることにより、強い考え方を持つ、
強い人間であると周囲にアピールし、自分が弱い人間であることを否定しようと
するのである。いじめられっ子が、いじめられているにも関わらず、そのプライド
からか、いじめられている事実を否定するのと、同じようなものなのだろう。

第二に、国家や社会に奉仕する存在と思わせることができるからだ。

ニート・引篭もりは、国家・社会に関わろうとしない、自分勝手な存在と
周囲からみなされがちだ。しかし、私よりも公を優先させる右寄りの言動をとる
ことで、いかにも国家・社会に奉仕する存在と、周囲に思わせることができる。
また国家としても、そうした思想の持ち主なら、ニート・引篭もりであっても
おろそかにはできない。ネットウヨクとなることは、ニート・引篭もりに
とっては自己防衛の手段なのであり、彼らなりの知恵なのである。

第三に、ニート・引篭もりにとって、国家は手軽な帰属先であるからだ。

ニート・引篭もりは、どこにも所属していないので、帰属意識の求め先がない。
学生のように所属するゼミやサークルに帰属意識を求めることもできないし、
社会人のように所属する部署や派閥に帰属意識を求めることも不可能だ。
しかし、一見何も所属がなさそうな彼らも国籍を持つ。日本の国民なのだ。
つまり、心の拠り所を求め、帰属意識を持つとすれば、彼らには国家しか
残されていない。言わば国家=日の丸、君が代は彼らにとっての駆け込み寺なのである。

自らが置かれた境遇に対する不満を、右寄り思想という形で爆発させる
ネットウヨク達。彼らにとって2ちゃんは、外ではちょっと極端で危険と思われる
思想でも、家に居ながら安心して吐き出すことができ、また、外に出なくても
思想を共有する者と一緒にサヨク叩きができる、貴重な時間と場を与えてくれる。