1席に「たまゆら」「山笑う」 加賀 にほんごコンテスト

 大切にしたい日本の言葉を募集する「今年のにほんごコンテスト」の結果発表が十五日、加賀市山代温泉の薬王院温泉寺であり、一般の部の一席に同市の田嶋紀子さんの「たまゆら(玉響)」、中学生以下の部の一席には東和中学校一年、中立侑汰さんの「山笑う」が選ばれた。

 コンテストは、温泉寺の初代住職明覚上人が五十音図の基礎を築いたことにちなみ、市と山代温泉観光協会が企画し二回目。五十音図の「あ」段で始まる言葉を募り、市内外から千百七十三点の応募があった。

 「玉響」は玉が触れ合う一瞬を表現して生じた言葉とされ、「ほんの少しの間」「かすか」といった意味がある。田嶋さんは「宇宙の中の魂の触れ合いのように、命の美しさを感じる日本語です」とコメントを寄せた。「山笑う」は、のどかで明るい春の山を表現した季語。中立さんは「春の山を見ると僕は安心します」とコメントした。

 選考委員長を務めた大東文化大の山口謡司准教授は「美しい言葉を日常的に使って大事にしたい」と話した。温泉寺の堀井隆栄住職による「玉響」の揮毫(きごう)も披露された。

 ◇このほかの入賞者と言葉は次の皆さん(県関係のみ)

 ◇一般 2席 萬谷和子(加賀市)「花筏」▽3席 山本睦子(同)「円か」熊田信幸(白山市)「まろやか(円やか)」◇中学生以下 2席 中西水希(山代小)「さしのべる手」上原美桜(同)「まごころ」大杉翼(東和中)「松手入(まつていれ)」▽3席 松木日向莉(同)「また明日。」佐藤乃々香(同)「当たり前が出来る人」坪野蒼那(山代小)「かたい子やね」北村栞奈(東和中)「かわいや」関こころ(同)「やりとげる」

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一般の部で1席に選ばれた「たまゆら(玉響)」の揮毫を発表する関係者ら=加賀市山代温泉で
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