はやぶさ2、22日に小惑星に着陸


 宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ2」が22日、
小惑星リュウグウへの最初の着陸と岩石採取に挑む。リュウグウの表面は
当初の想定以上に大きな岩が多く、地球から約3億4000万キロかなたで
半径わずか3メートルの範囲にピンポイントで着陸させる
難しい誘導・制御が求められる。

 計画では、21日朝に高度約20キロから降下を開始。22日午前6時ごろに
決行を最終判断して以降は地球から指示を送らず、はやぶさ2は自律的に
動く。昨年、地表に投下したターゲットマーカー(目印)をカメラで
捕捉しながら、高度8・5メートルまで降下。最後はリュウグウの重力に
任せて秒速7センチで自由落下させる。着陸は22日午前8時過ぎごろの
見込みだ。

 着陸時には「サンプラーホーン」と呼ばれる筒状の装置を数秒間
接地させ、弾丸を発射して岩石を砕き、舞い上がったかけらを採取する。

 今回の着陸地点は、直径約900メートルのリュウグウの赤道付近。
当初は100メートル四方程度の砂場のような場所が小惑星上にあると
想定していたが、実際は岩だらけだった。JAXAは昨年10月の予定だった
着陸を延期。機体を損傷する恐れがある高さ60センチ以上の岩がない
▽ターゲットマーカーから数メートルと近い――ことから
今回の着陸地点を選んだ。

 JAXAの吉川真ミッションマネジャーは20日、「緊張しているが、
準備にかなり時間をかけてきた。やってきたことを信頼し、
ぜひ成功させたい」と話した。


毎日新聞【池田知広】(2019年2月20日 18時57分、最終更新 2月20日 18時58分)
https://mainichi.jp/articles/20190220/k00/00m/040/166000c

はやぶさ2の着陸
https://cdn.mainichi.jp/vol1/2019/02/20/20190220k0000m040164000p/9.jpg

はやぶさ2の着陸地点付近を再現した模型。大きな岩を避け、
線で囲まれた枠内の半径3メートルの範囲に着陸を試みる
=東京都千代田区の宇宙航空研究開発機構東京事務所で
2019年2月20日、池田知広撮影
https://cdn.mainichi.jp/vol1/2019/02/20/20190220k0000m040165000p/9.jpg