大手自動車メーカーのホンダがイギリスの工場を閉鎖すると発表したことについて、メイ首相は20日、議会で、「深く失望した」と述べてイギリス経済に大きな打撃になるという受け止めを示しました。

ホンダは19日、イギリス南部のスウィンドンにある工場で行っている乗用車の生産を2021年中に終了させ、工場を閉鎖する方針を発表しました。

これについてメイ首相は20日、議会で行われた党首討論で、「ホンダの決定には深く失望した」と述べ、イギリス経済にとって大きな打撃になるという受け止めを示しました。

一方で、工場閉鎖の背景については「ホンダはEU離脱とは関連がないとはっきり言っている。あくまで世界の自動車市場の変化に対応するためのものだ」と強調しました。

議会ではEU離脱交渉の行き詰まりで企業の信頼を失ったという声が出ているため、メイ首相には政権への批判が強まることを避けるねらいがあるとみられます。

イギリスでは航空機メーカーのエアバスや自動車メーカーのフォードが、来月29日の離脱の期日までにEUとの交渉が最終的に合意しなければ生産への影響は避けれず、イギリス国外への工場の移転もありうると表明していて、多くの雇用を抱える製造業に影響が広がることに懸念が高まっています。

2019年2月21日 5時37分
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190221/k10011822161000.html?utm_int=news_contents_news-main_002
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