2019年2月27日 4時52分
ロシア政府は、北方領土と極東のサハリンを結ぶ光ファイバー回線を、中国の通信機器大手「ファーウェイ」が一部を請け負う形で開通させ、プーチン大統領の側近が色丹島で行われた式典に出席して成果を強調しました。

ロシア極東のサハリン州政府は26日、北方領土の択捉島、国後島、それに色丹島の3つの島と、サハリンを結ぶ全長約815キロの光ファイバー回線を開通させたと発表しました。

色丹島では26日、記念式典が行われ、プーチン大統領の側近として知られる、イワノフ大統領特別代表やノスコフ通信相など政府高官も出席しました。

ロシア政府は、今回の事業に日本円で55億円余りを投じ、中国の通信機器大手「ファーウェイ」が海底部分の敷設を請け負う形で工事を進めてきました。

通信速度は、最大でこれまでの100倍になるとしていて、イワノフ大統領特別代表は式典で、「遠隔医療や教育などに利用でき、島民の生活の質が向上する」と成果を強調しました。

イワノフ特別代表が色丹島を訪問したことについて、モスクワの日本大使館は26日、ロシア外務省に対して「わが国の法的立場と相いれず受け入れられない」と抗議したということです。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190227/k10011829351000.html
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