今回の調査で使用される陸自の対空レーダー装置=秋田市で2019年3月1日、山本康介撮影
 政府が導入を目指す陸上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」を巡り、防衛省は1日、配備候補地の陸上自衛隊新屋演習場(秋田市)で陸自の対空レーダー装置を使っての調査を開始し、その様子を公開した。

同省によると、演習場の中心付近に対空レーダー装置を配置して実際にレーダーを放射。放射した方向の外側に漏れる電波の強度を、演習場内の3カ所と市立秋田商業高校の敷地の計4カ所で測定する。周辺の住民や建物に影響は及ばないという。

 この日は、南側の上空にレーダーを放射した場合を想定し装置から390メートル離れた地点での電波の強度を調べた。調査は4日まで続ける予定。

 今回の調査は、レーダーの発する電波が人体などに影響を及ぼさないかを調べる「電波環境調査」の一環。イージス・アショアに搭載予定の米国製レーダー「SSR」からの電波の強度を調べるシミュレーション調査の妥当性を示すのが目的としている。【山本康介】

毎日新聞 2019年3月2日 08時24分(最終更新 3月2日 08時52分)
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