0001猪木いっぱい ★
2019/03/05(火) 22:27:31.78ID:lDb1PHCo9もし、今この瞬間に大規模災害が発生したら―。想像したことはあるだろうか。どこへ逃げるのか、食料はあるのか、家が使えなくなったらどこで過ごすのか。心構えや準備の差が生死を分けることもある。災害の規模によっては避難生活が長期化する場合もある。災害発生直後の「避難」と、発生後に一定期間生活する「避難所」について考えた。
福井県内の栄養士ら約120人が1月23日、福井県生活学習館(福井市)で開かれた研修会で「HUG(ハグ)」と呼ばれるゲームを通じ、避難所運営を模擬体験した。
HUGは「避難所(H)運営(U)ゲーム(G)」の略称。災害時に避難所となる体育館や教室に見立てた平面図を置き、お年寄りや外国人、ペット連れといったさまざまな事情を抱えた避難者のカードを適切な生活スペースに振り分けたり、支援物資の置き場所を決めたりなど運営を実践的に学ぶ。
今回は、福井市で午前11時前にマグニチュード8の大地震が発生、気温0度の厳しい寒さの中、雨が強くなってきた―という想定。アレルギーや持病、宗教などで食事に制約のある避難者への対応に焦点を当てた「栄養版HUG」を使い、小学校に設けられた避難所の運営を10人ほどのグループ単位で体験した。
「自宅が全焼した家族が避難してきた。奥さんは妊娠2カ月、3歳と1歳の女の子がいる。3歳の子は卵アレルギーがある」
「88歳の母親を伴った男性が来た。母親は嚥下困難がある。とろみがついていると食べられるのですが…」
進行役が避難者カードを読み上げると、リーダーや受け付けなど役割分担した参加者たちが対応について意見を出し合う。避難者の振り分けは、家族単位を基本に、同じような事情を持つ人たちはなるべく同じ場所に配置する。イスラム教徒の旅行者に対しては「宗教上食べられないものがある。お祈りもあるはずだから別の部屋に」と話し合って配置を決めた。
「毛布200枚が午前1時に届くように手配した。置く場所を決めて」「2次災害を防ぐためにトイレを立ち入り禁止にして」。災害対策本部からの連絡や支援物資も臨機応変にさばかなければならない。電気が復旧し、食事も行き届くようになったかと思えば「ごみはどこに出したらいいですか」「インスタントラーメンの汁はどこに捨てたら」と避難者が問い合わせてくる。息をつく暇もなく1時間余りの体験が終了した。
研修を終えた参加者は「想定外のことが多く悩みも多かったが参考になった」「対策を事前に考え、準備しておく大切さを感じた」「臨機応変な対応が求められることを痛感」などと感想を記した。
講師を務めた日本栄養士会災害支援チーム統括の下浦佳之さんは「避難所運営は非常に難しいということが分かってもらえたと思う。正解はないが、役割分担や発生した事柄を時系列で書き留めておくことは重要」とアドバイスを送っていた。
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/808399
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