新元号の発表まで2週間余り。1989年1月、官房長官だった群馬県出身の故小渕恵三元首相が掲げた「平成」の書が再注目されている。歴史の名場面を再現しようと、書をデザインした関連グッズが大人気だ。SNSユーザーは「小渕さんごっこ」などとグッズを手にポーズをまねる画像をアップし、平成最後を楽しんでいる。

◎クリアファイル2万3000枚 ジグソーパズルも「入荷待ち状態」

平成の書は、総理府(現内閣府)の辞令専門官、河東純一氏が揮毫(きごう)し、掲げた小渕氏は「平成おじさん」の愛称で親しまれた。その後、当時首相の故竹下登氏が所有し、遺族から国立公文書館(東京都)に寄贈された。

 同館は昨年3月に書をデザインしたA4サイズのクリアファイルを発売、これまで約2万3000枚売れたという。担当者は「ほかのグッズとは比べものにならないくらい反響が大きい」と話す。同館つくば分館(茨城県)では、クリアファイルの購入者向けにテレビ画面をかたどったパネルを設置、小渕氏になりきって撮影できると好評だ。

 書の画像データは同館デジタルアーカイブで無料公開されており、民間企業も続々と関連商品を開発。玩具製造販売のビバリー(東京都)は昨年10月にジグソーパズルなど3商品を発売、「人気のため入荷待ちの状態」としている。

上毛新聞 3/14(木) 6:03
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190314-00010001-jomo-l10