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ビジネス
2019年3月15日 / 10:47 / 7時間前更新
日銀、生産・輸出を下方修正 総裁「景気拡大メカニズムは変化なし」
Reuters Staff
[東京 15日 ロイター] - 日銀は、14─15日に開いた金融政策決定会合で、現行の金融政策維持を決めた。生産や輸出、海外経済の判断を下方修正するなど、海外経済を起点とした不透明感は高まっているが、黒田東彦総裁は「景気拡大の基本メカニズムに変化は生じていない」と述べ、現行の金融緩和政策を継続することで物価安定目標2%達成を目指す姿勢を改めて示した。

日銀は、生産や輸出、海外経済の判断を下方修正したが、総括判断の下方修正には踏み込まなかった。

景気の総括判断は「緩やかに拡大」を据え置きつつ、「輸出・生産面に海外経済の減速の影響が見られるものの」という文言を付け加え、足元の弱さを表した。先行きについても「緩やかな拡大を続けるとみられる」との見通しを維持しながら「当面、海外経済の減速の影響を受けるものの」との文言を加えた。

総括判断を維持したのは、日銀内で、先行きを「もう少し見極めたい」という声が強いためだ。現状で景気が減速しているのは中国や欧州だが、「中国は大規模な景気対策がすでに決定し、実行されつつあり、どんどん減速していく状況にはない」(黒田総裁)という認識にあるほか、排ガス規制など欧州の一時的要因の剥落、ITサイクルの回復などにより、年後半に回復するという見方を基本としている。こうした見方に沿って推移すれば、生産や輸出の落ち込みも一時的なもので終わり、足元堅調な内需に悪影響を及ぼすこともない。海外経済がどんどん減速し、内需にも波及することの「リスクはあるが、メインシナリオとして予想されるものではない」と黒田総裁は述べている。
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