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トルコとイスラエル、応酬過熱=「独裁者」「圧制者」
2019年3月14日 20:34 
発信地:イスラエル [ 例外 その他 ]
【3月14日 時事通信社】トルコのエルドアン大統領とイスラエルのネタニヤフ首相が、それぞれの政治姿勢を互いに激しく非難し、「独裁者」「圧制者」と侮辱的な言葉をぶつけ合っている。両首脳はこれまで何度も激しい応酬を繰り広げてきたが、今回はそれぞれの国内での選挙が近く、一層熱が入っている面もありそうだ。

 ネタニヤフ首相は10日、イスラエルは「すべての市民のための国家ではない」とインスタグラムに投稿。「ユダヤ人(ユダヤ教徒)のための国だ」という従来の主張を逆説的に表現した。ネタニヤフ氏は4月9日に総選挙を控える中、汚職疑惑で苦境に立たされている。国内のアラブ人を歓迎しない傾向が強い右派の支持固めを意識してコメントした可能性が高い。

 これに対し、トルコ大統領府のカルン報道官は12日、ツイッターで「あからさまな人種差別に抗議する。イスラエルにはアラブ人、イスラム教徒が暮らしている」と投稿。すると、ネタニヤフ氏は「トルコの独裁者エルドアン」が、国内で記者や裁判官を大量弾圧しながら、アラブ市民にも「等しい権利」が保障された「イスラエルの民主主義を攻撃している。冗談も休み休みに言え」とツイッターでやり返した。

 エルドアン大統領は13日、首都アンカラでの集会で「ネタニヤフはパレスチナ人の子供を虐殺する圧制者だ」と発言。最近、イスラム教とユダヤ教の聖地があるエルサレム旧市街でパレスチナ人とイスラエル警察の衝突が起きていることに触れ、イスラエル側に「挑発を慎め」と警告した。(c)時事通信社