2019年3月16日 6時47分
日本とロシアの平和条約交渉をめぐって、ロシアの有力紙はプーチン大統領が「交渉の速度が失われた」と述べたと伝え、対話を継続する姿勢を強調しながらも交渉が進展していないという見方を示しました。

ロシアの有力紙「コメルサント」は15日付けの紙面で、プーチン大統領が前日にモスクワで行われた経済界との会合で、日本との平和条約交渉に触れたと伝えました。

この中で、経済団体のトップに「交渉は行き詰まったのか」と問われたプーチン大統領は「速度が失われた」と述べたと伝えています。

またプーチン大統領は「日本はまず、日米同盟から抜けなければならない。安倍総理大臣は島の引き渡しに際して、アメリカ軍の基地が設置されることは決してないと約束したが、現実的とは思えない」とも述べたと伝えています。

一方、「コメルサント」はプーチン大統領が島で暮らすロシア人の99%が引き渡しに反対しているという世論を無視するわけにいかないとしたうえで「日本との対話を断ち切ってはならないが、ひと息つくことも必要だ」と述べたと伝え、対話を継続する姿勢を強調しながらも交渉が進展していないという見方を示しました。

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190316/k10011850531000.html?utm_int=news-new_contents_list-items_004