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カンガルーどころか、こいつらにやられたのは、にんげん

 オーストラリア南東にタスマニア島がある。日本の某大手スーパーが店頭に並べるタスマニア・ビーフは現地と提携し、
輸入された牛肉だ。その島に生息する珍獣タスマニアデビルを知っていても、かつて先住民がいたのを知る人はあまりいない。

 1803 年、イギリス人入植者がタスマニア島に侵入、タスマニア人との間で土地をめぐり紛争となる。原始時代並みの暮しを
していたタスマニア人は獣のように射殺さ れた。1830年、イギリスは通称「ブラックライン作戦」なるタスマニア人絶滅作戦を発動。
銃を持たぬタスマニア人への一方的虐殺行為の連続だった。 1803年当時、推定3〜4千人とされるタスマニア人は、この作戦で
135人にまで激減、南東部のタスマニア半島に追い詰められる。

 辛 うじて生き残った生存者も過酷な運命が待ち構えていた。彼らはタスマニア島北東に位置するフリンダース島に強制連行
され、収容所でキリスト教や欧州文化を 洗脳する教育を施される。サンプルとしてタスマニア人を生かす計画もあったかも
しれぬが、既に彼らは人種としても民族としても生き残る力を奪われていた。