https://mainichi.jp/articles/20190318/k00/00m/030/005000c

「海外旅行であの子は変わった」 容疑者の祖母語る NZ銃乱射
毎日新聞 2019年3月18日 00時50分(最終更新 3月18日 02時17分)

 【クライストチャーチ福岡静哉】ニュージーランド南部クライストチャーチのモスク(イスラム教礼拝所)2カ所で15日に起きた銃乱射テロ事件で、ブレントン・タラント容疑者(28)の親族が17日、オーストラリアメディアの取材に応じた。容疑者は、2010年に父親ががんで死去したのをきっかけに欧州を旅行。祖母は「海外旅行してから、あの子はすっかり変わってしまった」と語った。

 タラント容疑者によるものとみられる「犯行声明」には「フランスではどこにいっても侵略者(移民)がいた」などの記述があり、欧州旅行を通じて排他的な思想を強めていったとみられる。

 タラント容疑者はオーストラリア東部グラフトンの出身。祖母のマリー・フィッツジェラルドさん(81)によると、高校時代はコンピューターゲームをしてばかりだったという。今回の事件について、フィッツジェラルドさんは「家族全員が非常にショックを受けている。(容疑者は)明らかに精神状態が健全ではなかったのだと思う。取り返しのつかないことをしてしまった」と語った。

 タラント容疑者が故郷に戻ったのは、1年前の姉の誕生日が最後。伯父のテリー・フィッツジェラルドさんは「殺害され、けがをした方々やその家族にとても申し訳ない気持ちだ」と謝罪した。