03月19日 12時24分

3年前、青森市の女子中学生がいじめの被害を訴えて自殺した問題で、青森市教育委員会は、女子生徒が通っていた学校の校長を「一連の対応の責任がある」として訓告の処分としました。

青森市の中学2年生だった葛西りまさん(当時13)は、3年前の8月、いじめの被害を訴えて自殺し、市の審議会は去年8月「自殺の主要な原因はいじめだと考えられる」とする報告書をまとめました。

この報告書を受けて市教育委員会は18日、葛西さんが通っていた中学校の校長で、今月末に定年退職する齋藤実校長について「生徒1人が自殺したことは重大な事態であり、学校側の一連の対応の責任者だ」として訓告処分としました。

市教委によりますと、訓告は免職や減給などの懲戒処分よりも軽い処分で、文書や口頭で本人に注意を促すものの、給与や人事評価には直接影響はないということです。

これまで遺族は、再発防止の観点から校長や教職員への懲戒処分を求めていましたが、市教委は「教職員1人1人のどの行為が自殺の要因となったか判断が難しく、責任者である校長1人の処分とした。校長の行為についても、懲戒処分に当たるほどの問題があったと判断することは難しかった」としています。
一方、葛西さんの父親の葛西剛さんは処分について「生徒1人が亡くなった重大性をきちんと認識しているのか疑問に思う処分だ。市の教育委員会から詳しい経緯を聞いた上で今後の対応を検討したい」と話しています。

https://www3.nhk.or.jp/lnews/aomori/20190319/6080004199.html