2019年3月26日 5時40分
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AI=人工知能が敵を自動的に攻撃する「AI兵器」について各国が議論する会合がスイスで始まりました。規制を求める声が相次ぐ一方、アメリカがAIの可能性を狭めることになるとして反対するなど、各国の意見の相違が早くも浮き彫りになっています。

ジュネーブにある国連ヨーロッパ本部で25日、AI兵器の規制をめぐって政府代表や専門家が議論する会合が始まり、およそ70か国が参加しました。

オーストリアの代表が「AIは人間が理解できない判断を下すことがある。兵器に用いるのは無責任で倫理的に許されない」と述べるなど、各国から国際的な規制を直ちに設けるべきだという意見が相次ぎました。

これに対しアメリカの代表は「AIは民間人の犠牲を減らす全く新しいタイプの兵器を作り出すかもしれない」と述べ、直ちに規制することは新たな技術の可能性を狭めることになると反論しました。

会合はおととしから定期的に開かれていますが、AI兵器の規制をめぐっては対立が続いていて、今回の会合でも各国の意見の相違が早速、浮き彫りになっています。

日本の高見澤軍縮大使は「規制するのであればどのような兵器を対象にすべきかを各国で合意する必要がある」と述べて、各国の合意が形成できるよう日本として議論をリードしたい考えを示しました。