石川県白山市の市立松陽小学校が制作した今春の卒業アルバムの集合写真から特別支援学級に通った障害のある女児が切り取られ、掲載されていたことがわかった。女児の母親から指摘を受け、同校は母親に謝罪した。同校が27日、記者会見を開き、明らかにした。

 集合写真は、昨年9月の運動会で撮影された1枚で、女児はバギーに乗り、行事や一部の授業で一緒になる6年の1クラスの児童27人らと並んで写っていた。しかし、端にいた女児だけが切り取られていた。アルバム制作を請け負った業者は「他のクラスの児童が写っていたと勘違いし、切り取った」と説明しているという。

 6年の担任や特別支援学級の教諭らが昨年11月、アルバムを確認したが、切り取りに気付かなかったという。女児が写った他の集合写真6枚などはアルバムに掲載されていた。

 アルバムは今月14日、女児を含めた卒業生56人に配布された。切り取りに気付いた女児の母親が同日、同校に連絡した。

 同校は女児のアルバムを切り取られる前の写真に差し替え、他の卒業生のアルバムも回収し、差し替えることを検討している。三野陽子校長らが女児宅を訪れ、謝罪した際、母親から「つらいと感じた」と言われたという。三野校長は「点検が不十分だった。保護者の思いを大切にし、意に沿うよう対応したい」と話した。

https://www.yomiuri.co.jp/national/20190327-OYT1T50315/