北西太平洋のミンククジラの生息状況を調べる調査捕鯨が4日、宮城県石巻市の鮎川港を拠点に始まった。国際捕鯨委員会(IWC)からの脱退を決めた日本は7月から商業捕鯨を再開する。このため同規模での調査捕鯨は今回が最後となる。

 この日は石巻市や千葉県南房総市、和歌山県太地町の捕鯨船4隻が関係者に見送られて出港した。調査は約1カ月の予定で、胃の内容物からエサの種類などを調べる。5月に青森県八戸沖、6月には北海道の網走沖に拠点を移し、ミンククジラを最大で計127頭捕獲する。

 今後、データの収集は商業捕鯨と並行し、縮小した形で実施するという。調査団長を務める日本鯨類研究所の磯田辰也主任研究員は「商業捕鯨が再開されてもクジラの資源の適正管理のためにデータは引き継がれていく。商業捕鯨を持続的に続けるためにもしっかり採集していきたい」と話した。【百武信幸】


関係者に見送られて出港する捕鯨船=宮城県石巻市の鮎川港で2019年4月4日午前10時24分、百武信幸撮影
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毎日新聞 2019年4月4日 12時41分