東京都は、都心の銀座地区と臨海部とを結ぶ新しい地下鉄路線を、今後10〜20年後をめどに整備する方針を決めた。将来的には茨城、千葉県方面と都心をつなぐつくばエクスプレスなどとも接続し、羽田空港まで直結させることを目指す。2020年東京五輪・パラリンピックを機に開発が進む臨海部の交通網を整備することで、新たな成長の原動力にしたい考えだ。


 複数の関係者によると、都が検討しているのは、銀座地区から東京臨海高速鉄道りんかい線の国際展示場駅までの約5キロ区間。大規模再開発が予定される築地市場跡地のほか、五輪選手村や高層マンションの建設が進む晴海・勝どき地区、豊洲市場の周辺などに5か所程度の新駅を整備する。都は、1日当たりの利用者を約5万人と想定している。

 新線がつながるりんかい線には、JR東日本が整備を計画する「羽田空港アクセス線」の一部が接続する予定で、つくばエクスプレスの秋葉原駅から東京駅までの延伸も検討されている。それぞれ新線と接続させることで、将来的には茨城、千葉から羽田空港まで直接つなげることを目指す。

 都は事業費として2500億円超を見込んでおり、今後、国などと整備費用の負担について協議を進めながら、採算性の見極めや事業主体の選定を進めていく方針だ。
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