(続き)

ハノイとホーチミンを一往復半をしたが、毎日こんな出来事のオンパレード。
当時は一般の商店は無論、デパートなんかでも正札なし。代金は交渉。
連中、、これが世界標準だと誤解してるから悪気がない。総じて男は陽気だから
笑顔で吹っ掛ける、笑いながら騙そうとする。口約束は簡単に反故にする。

アメリカや中国との戦争に勝ち抜き、外国人を屁とも思っていない。カネは取れるやつ
から毟り取るべし。サイゴンに勝った北の社会主義思想が蔓延。戦争を耐え抜いた
男たちの勝手な自信。しかし、いざ開国し、先進国から押し寄せた豊かな旅行者を前にし
自分たちの貧困さ、その格差に愕然。「外国人から毟り取れ」が心の中で合言葉に。

勿論、善良な連中も多い。特にベトナム人女性は男たちの後ろで健気(両替おばさんなど
一部商売関連は除く)。彼氏との待ち合わせまで時間があるからと言って1時間ばかり、
街を案内してくれた女子大生。食堂で代金をごまかそうとした男を諫めてくれた客の女性。
バス待ちの間、屋台での飲み食いに誘ってくれたベトナム人美人。女性の場合は、
接点が少ないせいもあって圧倒的にいい思い出の方が多い。善良な彼女たちに幸あれ。

そんなべトナム、陽気で憎めない男たちだが・・・・・・・・・接するだけで疲れる。